Interview

カンケンの人

岡﨑 千晴 profile

人がいるからこそ成立する「場」。 「正解」「不正解」ではなく、 「もうひとつの答え」をつくる仕事

岡﨑 千晴Chiharu Okazaki

Profile

おかざき・ちはる/2020年入社。高校生時代からアートや短編映画制作に精力的に取り組んだ経験から、表現の幅を五感に広げたいと考え、空間デザイナーを志す。入社後はコーディネーター業務やデザイン業務を経験し、プロジェクトを実現へと導くプロセスそのものに強い関心を抱くように。現在はディレクターとして、1億円を超える予算が投じられる大規模プロジェクト等を複数推進するとともに、業界の注目を集めるフラッグシップ・プロジェクトを担当している。

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Question 1あなたにとって「場」とは

「考えるきっかけ」をつくり、 人が変わる機会をつくる。 変化の連鎖が広がり、 社会全体をより豊かにする

私にとって「場」とは、「きっかけ」です。建築は単なる空間の設計ではなく、そこにいる人々が何を感じ、どのように関わるのかによって価値が決まります。私は、場が人々に何かを考えさせ、感じさせ、その思いを持ち帰ってもらうきっかけとなる大切な存在だと思っています。 場という機会があることで偶発的な出来事や新しい視点が生まれ、学びを得るきっかけになる。その変化の連鎖が広がることで、よりその人にとっての人生の彩度が上がり、社会全体が豊かになると良いなと思います。そうした「場」をつくることは、建築の力であり、この仕事が社会で必要とされる理由でもあると思います。

場には「余白」「受け皿」が必要。

また、場には「思考を促す余白」や「多様な発想を受け入れる受け皿」が不可欠だと感じています。多様な価値観が交わることで、新たなアイデアが芽生え、感性が磨かれ、より豊かな創造が生まれると思います。世の中のいろいろな価値観・考えがあるなかで、人と人とが交わる機会を提供することで、社会をより良い方向に導くアイデアや可能性が生まれてくると思います。そういった「機会の場」をつくることを、長い目で見た自分の人生のテーマにしたいと思っています。

Question 2空間や場のチカラを実感したエピソード

リアルとバーチャルの融合

「パークタワー西新宿」のプロジェクトは、オンライン上の「コンセプトサロン」と実空間の「レジデンシャルサロン」とが一体となったもので、バーチャル(オンライン)とリアルを融合させたギャラリーをプロデュースしました。バーチャル空間では、シアターやセミナーを通じて物件の情報を提供し、実空間のギャラリーでは実際にモデルルームを体験できる仕組みを作りました。バーチャルで興味を持ったお客様が、実際の空間で販売員と対話することで、最終的に購入を決断する。このプロセスを通じて、空間が持つ力、つまり「人がいることで場が成り立つ」という原則を改めて実感しました。

物語を宿す空間づくり。 「家を買う」を“人生の航海”になぞらえ、 ストーリーで語りかけるギャラリーを設計

また、直近のプロジェクトでは、空間にストーリーを持たせたプロデュースを行うことで、デザインのカッコ良さだけでなく、共感を得られるプレゼンテーションと空間プロデュースを行いました。港南地区のマンションギャラリーだったので、購入プロセスとなる導線を、船旅になぞらえてストーリーを設計。エントランスを船旅のストーリの始まりである「船着き場」や、シアタールームを船の中から海へ潜り、水面を見上げるような演出ストーリーを設計しました。一貫した共感を呼び易いストーリーを構築することで、早くから多くの関係者にデザインイメージや空間らしさの共通認識を取ることができました。 このプロジェクトを通じて「場」は、単なる物理的な空間ではなく、体験や物語を通じて人の心を動かすものであることを表現しました。デザインの好き嫌いを超えて、ストーリーがあることで共感が生まれる。そのチカラを最大限に引き出すことこそ、空間プロデュースの醍醐味だと感じることができました。

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Question 3やりがいを感じる瞬間

「また岡﨑さんにお願いしたい」 自分の存在価値を認められた瞬間

私がこの仕事の中で最もやりがいを感じるのは、お客様から「次のプロジェクトも岡﨑さんにお願いしたい」と言われたときです。特に、昨年の繁忙期に5つのプロジェクトに関わっており、プレッシャーを抱えながら進めた担当案件の一つで、そのような言葉をいただいたときは、自分の存在価値を実感しました。プロジェクトを進めるうえで、多くの関係者がそれぞれの視点で意見を持ち、多くの専門領域から多様な意見や提案が交わされます。その中で自分が主体となって議論を進め、皆が納得できる答えを見つけることにやりがいを感じます。

デザインの仕事は 「もうひとつの答え」を見つけること。 考えることを諦めない。

デザインの仕事は「正解」がひとつではないと思っています。私が大切にしているのは、「もうひとつの答え」を見つけること。誰かひとりが100%満足するだけでなく、関わる全員が納得できる形を模索することで、より良い空間が生まれると信じています。特にマンションギャラリーの仕事は、適切なコミュニケーションから、必要な「場」が完成すると考えています。そのためには、全員が納得する、新しい答えが絶対にあると信じ、考えることを諦めない。 人がいてこそ「椅子」が椅子であるように、「場」に集う人々がどのように過ごし、どのような心理に作用するかを意識しながら場をつくることに、大きなやりがいを感じています。

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Question 4カルチャーや働き方

考え続けることを許される環境

カンケンの働き方やカルチャーで特に魅力を感じているのは、考え続けることが尊重される環境です。日々の業務の中で「なぜこうなっているのか?」という疑問を持ち続けることが良しとされ、面白がって聞いてくれる先輩方がいる環境が、すごくいいなと思います。このカルチャーがあることで、常に新しい発見があり、クリエイティブな発想を生み出しやすい環境に繋がっていると思います。 社内はとても仲が良いです。ただ甘え合う和気あいあいではなく、お互いの意見をぶつけ合い、自分の思考で語れる心地よさがあります。こういう環境・カルチャーだからこそ、みんなで語り合って、大変なことも乗り越えられるんだと思います。 また、個人的には、フレックスタイムやリモートワークが整備されていることも働きやすいポイントの一つです。現場や対面での打ち合わせも多くあるので、自分の頑張りどころを自分でコントロールして力を発揮できることに魅力を感じています。

たくさんの視点が集まり、 自分以上のたくさんの答えが見つかる場所

この仕事の魅力は、一人では成し得ないものを、社内外含めチームでつくり上げることにあります。映画制作のように、多くの視点が集まり、それぞれの知見や感性が交差することで、自分だけでは思いつかない多様な答えが生まれる。それが、この仕事の醍醐味であり、建築やデザインの魅力だと感じています。 また、どんなに困難なことでも「相手の視点を理解する努力を怠らずにコミュニケーションをとれば実現できる」という信念を持ち続けています。実際、今までの経験の中で、難しいだろうと言われた制作物に挑戦し、協力会社さんと共に成果物を収めたプロジェクトがいくつもあります。これからも知ること、考えることを諦めず、直感を信じて、何でも挑戦していきたいと思っています!

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