Interview

カンケンの人

木村 誠吾 profile

空間デザインと映像を 組み合わせたデジタル演出で 「場」の本質的な価値を伝える

木村 誠吾Seigo Kimura

Profile

きむら・せいご/大学で総合情報学を専攻し、卒業後はSE(システムエンジニア)としてアパレル業界のシステム運用・保守を担当。その後、本当にやりたいことを模索する中で空間デザインに興味を持ち、インテリア・空間デザインの専門学校へ進学。基礎を学んだのち、2014年に株式会社 環境計画研究所に入社。現在はマンションギャラリーのデジタル演出を中心に手がけ、プロジェクションマッピングなど映像技術を駆使した空間演出に強みを持つ。デザインとテクノロジーを融合させたクリエイティブな場づくりを追求している。

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Question 1あなたにとって「場」とは

要望を超え、欲求を満たす「場」。 視覚的な美しさだけでなく、 人が喜びを感じる場を創造する

私たちカンケンが手がける「場」は、クライアントの要望に応えるだけでなく、その空間・場を訪れる人々の「欲求」を満たすことが重要であると考えています。クライアントが求めるものが必ずしもエンドユーザーにとって最良のものとは限りません。そのため、デザインを設計する際には、単にリクエストされた内容を形にするのではなく、その場が本来持つべき機能や目的を深く考えます。例えば、マンションギャラリーの設計においては、導線を最適化するだけでなく、来場者がどのようにモデルルームや映像を見て、どういった気持ちで購入・契約に至るのかを意識することが不可欠です。場づくりとは、視覚的な美しさを追求するだけではなく、人が無意識のうちに喜びを感じられるように設計することだと考えています。

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Question 2空間や場のチカラを実感したエピソード

単なる映像演出ではなく、 魅力を最大限に表現するための プロジェクションマッピング

空間や場の力を最も強く実感したプロジェクトの一つが、「ザ・タワー横浜北仲」でした。このプロジェクトでは、横浜ランドマークタワーに次ぐ規模のタワーマンションの外観や魅力を伝えるため、プロジェクションマッピングを活用したマンションギャラリーをプロデュースしました。マンション外観の模型を回転させながらそこにプロジェクションマッピングの映像を投影するという斬新な手法を取り入れ、建物の魅力を最大限に表現する試みでした。単なる映像演出ではなく、その場にいる人がどのような印象を持つか、どのように感じるかを徹底的に考えた結果、来場者から驚きの声が上がるほどのインパクトを生み出すことができました。

価値を伝えるための演出とは何かを常に問い続ける

プロジェクションマッピングをはじめとした映像演出を手がける際に、「ただ派手な演出をすることが目的になってはいけない」ということを意識しています。クライアントの中には「プロジェクションマッピングを取り入れたい」という希望を持つ方もいらっしゃいますが、それが本当にその空間にとって最適な手法なのかを吟味することが重要です。デジタル演出が空間の本来の魅力を引き立てるのであれば有効ですが、単なる目を引く要素として導入するのであれば、別の手法を提案する場合もあります。私は、場のデザインを考える際に、その演出が本当に来場者にとって価値のあるものなのかを常に問い続けるようにしています。

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Question 3やりがいを感じる瞬間

不可能を可能にする瞬間の喜び

前例のない新しい挑戦をし、それが成功した瞬間に、達成感を感じます。特に、前例のない技術を取り入れるプロジェクトでは、実現可能かどうか不安を抱えながらも、試行錯誤を重ねていきます。その代表的な例が、LEDビジョンとプロジェクションマッピングを組み合わせたデジタル演出です。通常、LEDビジョンは光の強さが高く、暗闇での投影が求められるプロジェクションマッピングとの相性が悪いとされています。しかし、この制約を乗り越えるためにカンケンチーム内で調整を重ね、鮮明な映像を映し出すことができました。この成功体験は、「技術的な制約があっても創意工夫で乗り越えられる」という大きな自信につながりました。

一つひとつの仕事に丁寧に向き合い、 細部までこだわることが自分の役割

難しい課題に直面したとき、「どうすれば実現できるか」をとことん模索し続けることが私の信念です。プロジェクトの過程では、時には厳しい制約や予算の都合で妥協を迫られることもありますが、私は妥協するのではなく、限られた条件の中で最善の解決策を見つけ出すことがプロフェッショナルとしての役割だと考えています。 自分の仕事が社会に対して直接大きな影響を与えているとは思っていませんが、それでも間接的に貢献できていると実感しています。クライアントの依頼を形にすることで、空間を訪れる人々に喜びや感動を提供できること自体が、社会への貢献の一つだと考えています。大きな目標を掲げることも大切ですが、それ以上に、一つひとつの仕事に丁寧に向き合い、細部までこだわることが、自分の役割を果たすことにつながると信じています。

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Question 4カルチャーや働き方

自分が手がけた仕事に対する 評価を直接受け取ることができ、 仕事の成果を実感できる環境

カンケン社内では積極的に技術やデザインの検証・検討が行われています。大規模な企業のように「開発チーム」と「営業チーム」が明確に分かれているわけではなく、プロデューサーがクライアントと直接対話しながらプロジェクトを進めていくのが特徴です。このため、自分が手がけた空間に対するフィードバックを直に受け取ることができ、仕事の成果を実感しやすい環境になっています。

自分の強みを整理し、仕事に結びつける。 プロフェッショナルとして 自分を磨き続けることができる環境

プロフェッショナルとして成長するためには、「自分の強みを整理し、それを仕事に結びつけ、自分がアジャストしていくこと」が不可欠です。例えば、私は映像やデジタル演出に関心があったことから、自分の強みにできるのではと考えましたが、それだけでは映像制作の専門家には勝てません。しかし、空間デザインと映像を組み合わせた領域であれば、独自の価値を見出せる可能性があると考えました。つまり、一つの分野だけに固執するのではなく、複数の分野の知識を掛け合わせることで、独自のポジションを築くことができるのです。 社会人になってから、すぐに「プロフェッショナル」としての立ち位置を確立するのは難しいですが、逃げずに自分の得意分野を見極め、磨き続けることが重要です。他の人とも比較しながら、自分に何ができるのかを冷静に分析し、強みを活かせる仕事を見つける。ただ目の前の業務をこなすだけではなく、自分なりの強みを活かした仕事において評価をしてもらうことで、プロフェッショナルとして成り立つと考えています。 どのような業界・会社でもニーズは変化し続けます。評価をいただくには自分を磨き続け、挑戦し続けることが必要です。カンケンはその中でも挑戦しやすい環境があるかと感じています。

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